『夏への扉』、タイトルと表紙絵だけ好きだったSF小説

初心者向けのソフトなSF小説として、現在でもよく紹介されるこの作品。
私が最初に読んだのは、中学の頃だったかな?
でも、当時も、内容はいまいちだな、という感想を持ちました。

※注意:この作品の内容に関しては否定的なので、この小説が好きな人は、そっと引き返してください。

*基本情報*
タイトル:『THE DOOR INTO SUMMER』
著者:ロバート・A・ハイライン(アメリカ)
発表:1956年

タイトル『夏への扉』の由来は、主人公の愛猫のピートが、寒い冬になると、“夏につながる扉を探して、家中うろつき回って主人公に扉を開けさせる”というエピソードから。
“こんな寒い冬から、どこかに明るい夏につながる扉があるんじゃないか”と、扉を開けさせて回るピートの発想が可愛すぎ。
ここはドラえもん、こっそりと『どこでもドア』を取り付けてあげてください♪
そんな可愛らしいエピソードからのタイトルと、内容は、あまり関係ないのですが。
“猫好きな人向け”とも言いがたいですね。猫は出てきますが、ストーリーの本筋とはあまり関係ありません。 

  f:id:natsusakana777:20170908233414j:plain

夏への扉』というタイトルや、タイトルにまつわるエピソードは好きでした。
表紙絵も、猫の後ろ姿と明るい向こうへの扉の絵がすごく好きでした。
でも、内容は、イマイチ……と思ってしまいました;

内容があまり好きではなかった理由

・主人公が好きになれなかった。
主人公の人間性?が、どうも好きになれなかった。
例えば、主人公の男性が、30年間コールドスリープに入り、目覚めた時に、自分を裏切った元・恋人が会いに来た時。
主人公(年を取らず30歳のまま)は、彼女(おそらく60歳以上)を見て、“年を取って老女になって醜くなった彼女は、30年分の罰を受けたのだ”と思うとか。
え? 醜いという理由で、自分を裏切った彼女を許すの?
そして、“だから、そんな醜い彼女とランチなんてしたくなかった”とか。
え? 『自分を裏切った憎い彼女だから』ランチをしたくないのではなくて、『醜い女だから』ランチをしたくないの?
そこは、「僕を裏切っておいて、今になってよくのうのうと僕の前に顔を出せるな!」とか思うだけでいいのに。
結局、主人公は、『女は年を取ったら醜い』、『若い女(少女)がいい』、という単なるロリコンにみえてしまった。
ちなみに、主人公と仲良くしていた少女は、なぜかずっと主人公を慕っていて、20歳になって自らコールドスリープに入り……いやいや、普通、そんなことする?と違和感。
そこが“ロマンティック”と言われればそれまでなんですが……。

あと、主人公は「どうしても過去に戻ってやり直さないと!」という時に、タイムマシーンを開発していた教授に会い、「タイムマシーンの実験は危ないからできない、責任が持てない」という教授を、侮辱して罵声を浴びせて無理矢理タイムマシーンを起動させるのですが……「あとから教授に謝罪の手紙を送ったが、返事は来なかった」と後日談はアッサリ。というか、主人公は目的を果たしたので、もう別にいいや、という感じ。
あれほど教授を侮辱しておいて、それはないんじゃないの?と思ったり。
結局、主人公は、技術者としていろいろ開発したのはすごいかもしれないけど、所々に垣間見える人間性の部分がひっかかり、「ちょっと、どーなの?」と思ってしまった。

・文章が読みにくかった。
「英語を翻訳したら、こんな感じになるのかな?」「なんだか表現が独特で、読みにくいなあ」と思った当時。
「英語と日本語って、そんなにも違うのかな?」と。
まあ、違うのですがw
でも、もうちょっと文節を切って短くする、とかしてくれたほうがよかったかな?

・結局、私は、猫派ではなくて犬派。
これは後から思ったことなんですが、私は完全に犬派なんです。
『猫の魅力』を語られても……響きません;

人気なのは日本だけ?!

この作品は、『日本限定の人気』だそう《Wikipediaより》。
まあ、なんとなく分かる気がするのですが……。
“ロマンティックなSF小説”だからというより、結局は、日本では、未熟品(少女)を好むという、ロリ●●傾向があるからでは……?(←叩かれます)

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

 

↓新訳版も出たようです

夏への扉[新訳版]

夏への扉[新訳版]

 

❰おわり❱