『紅の豚』(ジブリ/1992年)、何も考えないで観られる貴重なジブリ映画

ジブリ映画の中でもまだまだあった、ザ・夏映画、『紅の豚』。
頭カラッポにして観られる、貴重なジブリ作品。
この映画も、かなり好きなんです。

とにかく、ポルコ、かっこいい。
豚だろうがなんだろうが、その生き方、信条がかっこいい。
まー、それに尽きます。

そういえば、『千と千尋の神隠し』で、千尋の両親が豚にされてしまったけど、その時は、「屋台の食べ物を、誰もいないからって勝手に食べちゃうのって、どーよ?」「そりゃないんじゃないの? そりゃあ豚にされるのも仕方ないな」と千尋の両親の神経の図太さにあきれたけど。

こちらのポルコは、以前は優秀なパイロットだったけど(今もですが)、“魔法の力で”豚になったらしい。
でも、ポルコのことを“豚だから”どーこーなんて思ったことはない。
劇中でも、ジーナさんもフィオも、ポルコのことを豚だからどうだとか判断したことなかったし(当たり前ですがw)。
というか、周りの人たちが誰も、「なんだこいつ?! 豚?!」という目でポルコを見ていない。普通に接してる。もしかしたら、“それが普通の世界”なのかもしれない。

ま、“アドリア海飛行艇のマドンナ・ジーナさん(実は幼なじみ)”と、“若くて可愛いくて元気な女の子・フィオ(飛行艇の設計をしてくれた)”、その2人から好意を寄せられるというポジションのポルコ。
おいしすぎw

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 「イエ~~~~イ!!」

ポルコについて

ポルコが『36~37歳』とネット情報により知り、改めてビックリ!!
50代くらいの渋くてカッコいいオジサンかと思ってた!
こういう、イタリア人の渋いオジサン、いそう(←あくまでイメージ)。
あと、劇中で、ポルコは、ジーナさんから“マルコ”と呼ばれていたので、「へー、本当の名前はマルコっていうのか?」「ポルコはニックネームなのか」と漠然と思っていたが、のちにネット情報(Wikipediaなど)でニックネームの意味を知り、ええ?!とこれまたビックリ。
ポルコ=豚(イタリア語)、ロッソ=赤い(イタリア語)で、『豚』には侮蔑の意味が込められていて、『赤い豚野郎』のような過激な侮蔑的なニックネームなのだそう。
そう名付けられたポルコも、「あー、その通りだぜ」のように、そのニックネームを自虐的に受け止めていたのかな?
そうやって受け止められる大人なポルコ、さすが。

ちなみに、『マルコ』という名前、イタリア語圏に多い男性の名前だそう(ネット情報より)。
そういえば、かの有名な冒険家マルコ・ポーロもイタリア・ベネツィア出身、ベネツィアにはサン・マルコ広場サン・マルコ寺院などなど、『マルコ』の名前が付くものばかり。
日本的には、『マルコ』といえば、 “ちびまるこちゃん”の『まるこ』ちゃんがとっさに思い浮かびますが。日本では女性の名前っぽい(ニックネーム?)ですが、歴史を振り返ると『小野妹子』は『こ』が付くし、男性の名前に『こ』を付ける時代もあったのだから、別にいいか。てか、日本の名前がブレすぎなのか?
いやでも……もう近年は、女の子に『子』を付けなくなった時代。そのうち、『子』のファーストネームを付けられるのは、皇室の女性だけになったりして??

愛らしい登場人物たち

・フィオ:明るくて元気で、勝ち気で勇敢で、もう本当、『ヒロインのお手本』みたいな女の子。しかも17歳で、飛行艇の設計士。仕事もできる。逆に、フィオ、何が出来ないの?! もう何も言うことありません!

・ジーナさん:まさに『マダム』という感じの美しくて大人の魅力満載の女性。歌声も美しい。幼なじみの男性と次々と結婚&死別を繰り返した、よくよく考えてみれば……ま、そんなことはいいんです! もう何も言うことありません!

・ピッコロのおやじ:ポルコにあれほど「(フィオには)手ぇ出すなよ」と釘を刺しておきながら、フィオがポルコについて行くのをあっさり見送ったり。親戚の女性たちをかき集めて、仕事を与えて現金収入を確保させたり。お金には厳しいけど、とにかく面倒見がいいおやじさん。いい味出してました。

・空賊のおじちゃんたち:元気に動き回る園児たちに手を焼いたり、最後まで対戦会場を盛り上げたり。もう、いちいち愛らしい。

・アメリカ男・カーチス:ラストのポルコとの対決で、最終的には素手で殴り合いというのも可笑しい。言い寄っていたジーナさんに相手にもされず、“あの後、アメリカに戻り、本当にハリウッドで俳優デビューした!”という後日談には笑ってしまいました。

印象的なシーン

なぜか印象的なシーンは、ポルコがフィオに話した、昔の話。
空中戦で追い詰められた中、なぜか静かな雲の上にいたポルコ。そのずっと上には、一筋の雲(?)が。そして、仲間たちが次々と浮かんでいき、一筋の雲になっていく。親友も行ってしまった。そして、ひとりだけ行けずに、元の空中戦に戻ったポルコ。
仲間や親友は次々と死んでいった。
「おまえはずっとそうして1人で飛んでろって言われた気がしたがね」
……なんだか、すごくせつないシーンとして、印象に残っています。

総論

「ポルコはどうして豚になった?」
「ポルコは人間に戻れたのか?」
「その後、ポルコはジーナさんとどうなったのか?」
などなど、全部まとめて、
そんなこと、どーでもいい!!!!
んです。
ポルコは今でも、自由に空を飛んでいるのです。

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❰おわり❱