夏魚、空を行ってみる

アニメ好きによるアニメ感想、つぶやき、空想など

『キノの旅』(アニメ版)、途中からでも大丈夫?! 今さら気になった作品

キノの旅』は、随分昔から名前だけは聞いたことはあったんですが、なかなか遭遇する機会がなく。
でもちょっと前、今期秋クールでアニメが放送中、ということを知り。途中からですが、ちょっと観てみたら。
あ、あれ? イメージと違って、なんだか、世界観や雰囲気、いい感じ?

公式サイト:お、重すぎませんか……?
www.kinonotabi-anime.com

キノの旅』は、ラノベということもあって、「キノっていう少年が主人公で、旅先で、ロリロリ系なんかの少女がたくさん出てきて主人公がモテモテで……とかいう物語なんでしょ?」と、よく分からない思いっきりバリバリ偏見の壮大な勘違い的なイメージだったのですが(←本当ごめんなさい)、試しに観てみてビーックリ!! 全然違っていたし、個人的にすごく好みな感じの世界観でした。
「なんだー! だったらもっと早くに遭遇しておくべきだった!」と、非常に後悔しているところ。
というか、このような作品、少女向けレーベルでもいいのでは?と思ったり。女の子向けに、『自己防衛をどうするか』とか(キノのレベルまで銃を扱えるとかではなくて、最低限のサバイバル術を身に付けるとか)、『生きるための知恵、知識とは』、『これから生きていく上での心構えとは』などなど、参考になることがたくさんあると思います。甘々な世界観の少女コミックよりも、こちらの作品読んだほうが、よっぽどためになると思う。
そして、お師匠さんが出てきた回では、お師匠さんが年を取った姿や生活がきちんと描かれていて、『人間は、誰でも年を取る』『年を取った人間にも、過去がある』という、本当に基本的な当たり前のことを突きつけられた気がして、ハッとしてしまいました。特に若い頃など、『年を取ること』がどういうことかが分かっていなくて、誰でも時間が経てば絶対に年を取るのに(途中で死ぬ以外は)、平気で「おじさん」「おばさん」「おじいさん」「おばあさん」をあざ笑ったりする人もいますよね。世間的な風潮でも、「年を取ると醜くなる」「若く見られたほうがいい」とかいうことが平気で使われたりします。
年を取ることは、悪、なのか? 隠さなければならないことなのか? 年を取ると価値はなくなるのか?と、なんだかモヤモヤしていましたが、年を取ったお師匠さんの堂々とした(?)姿に、なんだか妙に安心しました。次の世代(キノ)に、きちんとバトンタッチしているし(お師匠さんはそんなつもりはないかもしれませんが)。
なんというか、出てくる登場人物たちも、今を生きて、時間が経って、おそらく亡くなる時も、風のように普通にさらーっと当たり前のようにいなくなるんだろうな、と思ったり。これも“the Beautiful World”、“世界は美しくなんかない、そしてそれ故に、美しい”。あ、キノは不老ではないと思います(この世界観には合わない気がする……と、これは個人的な意見)。

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基本的に、1話完結の物語のようなので、途中から参加でも大丈夫でした(か、どうかは怪しくなってきましたが;)。
世界観はちょっとだけ独特。
※あくまで、原作本未読&以前のアニメ放送未見の『キノの旅・超初心者』による見解です。
二輪車モトラド)がしゃべることに違和感があったけど、そのような世界観のよう。
「口はどこだよ?」などというツッコミは野暮だそう。この世界では特に珍しいことではないようで、行く先々の国の人は特に驚いたりはしない。でも、旅の道中、キノに話し相手がいたほうがいいかも、と思った。しかも、人間ではなく乗り物(自力走行は不可)なので、裏切りなどはないので安心。
城壁などに区切られた地域が『国』として、多数点在する世界のよう。
その合間の土地は、無法地帯みたいな感じかな? ある程度、武装していないと、移動は危険のよう。
キノは『旅人』扱い。
国の人々は、外見的特徴が同じでも、すぐに『他から来た外部の者』と分かるくらいに、親密なコミュニティなのかな? それぞれの『国』によるかもしれないけど、『国』自体、それほど大きくはなさそう?
国々はそれぞれ独自の文化だが、なぜか言葉は通じる。
こういうことをツッコミしてたらきりがないのでやめます。翻訳機とかが出てきたら逆にイヤかも。
武器や武力などの描写がリアルらしい。
私にはサッパリ分からないのですが、詳しい人には分かるみたい? 例えば、『プラスチックナイフ』のどこが暗殺用なの? 何がそんなにすごいの?と思いましたが、『金属探知機に反応しない』と聞いても、それでもピンとこない; どこか高級な建物とかに入る時に手荷物検査に引っかからないからとか?
なんだか、ついていけないので、そのままにしておきます。

考えさせられる物語

基本的1話完結のショートショートっぽい感じなんで、余計な事項は入れていないっぽいんで、「出てきた物、人物、出来事、すべてになにかしらの意味があって、なにかしらの教訓があるんじゃないか?」と疑ってかかってしまいます。
物語中の誰かが言っている台詞が、いちいち『何か今、人生の教訓めいたこと言ったんじゃないか?』と思えてくるから不思議。
一見した時と、ちょっと引っかかって、また観直した時とでは、また違った見方になったり、新たな発見があったり。ここはこんな意味なのでは?とか、違う立場から見たら全然違う物語だった?!とか。
こんな解釈でいいのかな? それとも違うかな?などと、いろいろ思ってしまったり。
いろいろ考えさせてくれる、余白を残してくれるところがいいですね。

主人公・キノの安心、安定感

キノは基本的には、国から国を旅してまわって、客観的にその国の人々を見ているという感じ。
余計な口出しもしないし、余計なおせっかいとか正義感発揮!などということもしない。できないことはできないとハッキリ言う。そうやって、ただ淡々と、旅をしている。
そういう姿勢に、なぜか、『安心感』『安定感』があるなあ、と思った。
「旅をしていても大丈夫」みたいな。観ていて安心、みたいな。
キノの武装能力とか知識、知恵とか、他人との距離感とかからかな?
無鉄砲でもなく、無防備でもなく、やたらと正義感ふりかざしているわけでもなく。ブレない、自分を持っている、感情で動かない。
こういう、クールな主人公、というのは、意外と新鮮だったりして。しかも、大人ではなくて、まだぎりぎり少年と呼べるくらいの年頃。
殴り合いの対決!なんかがあるわけでもなく、熱い男の友情!があるわけでもなく。
いいですね、クールな少年。ドライな世界観。

キノの秘密について

「キノ少年、何歳くらいの設定かな?」と気になり、でも公式サイトには年齢は載っていなかったので、ネットで調べてみたら、10代半ばの……の子、ということが分かり(Wikipediaより)。
え?! えっーー?!とビックリ。
プチ・パニーーック!!
ちょっと待って。
ええ?!
いやいや。
そうなの?!
ああ、でも。
そうか。
あー、なるほど。
……はい(←ようやく落ち着いた)。

そういえば、胸がどーのとかの声もちらほらあったけど、キノ、心臓辺りを守るために防具とか入れてるんでしょ? うん、そうに違いない。うん、何も聞かなかったことにする。 
キノ、自身のこと『僕』って言ってるし、少年にみえるし。
なので、『クールな少年』ということにしておきます。
そのほうが旅をするには安全だしね。

それにしても、これほどまでに、そんな重大な秘密を守っている(?)、原作ファンや昔のアニメ視聴者のみなさんって、すごい!と思ってしまいました。原作についてちょっと調べてみたら、随分長い年月、続いている人気作品のようだし、1年に1冊ずつ、最新刊も出てるのに(2017年10月に21巻! 長いですね!)、ネタばれのようなことを、見かけたことがないな?と。もし、ネット上とかでも、そういうことを見かけていたら、「あれ?」と気にかかり、不思議に思って、原作を手に取るなりしたかもしれません。
え? そんなこと言ったら、キノに撃たれる?
だからみなさん、内心思っていても言わない? 
それとも、ハリー・ポッターの世界のように「あの人の名前を口に出してはいけない」みたいなことを、みんながきちんと守っている的な? そんな暗黙の了解があるとか?
いやいや、「そんな基本的なこと、みんな知ってるから! 今さら言わねーよ!」「今さら騒ぐんじゃねーよ!」的なことかな?
よく分からないので、この辺にて。

余談:告知CMもスゴい

間に入っていたブルーレイの告知CMにて。
キノ:「ブルーレイ、12月発売。こういうのって、ずっと前から決まっていたことを、今決まりました、っていう感じで言うよね」
エルメス:「主役がそう言うのって、キノが初めてかもね」
みたいな、淡々としたやり取りも、ツボでした。
しかもその後、告知CMで、『滅びる前に』って……思わず吹いたんですが。いや、これ、笑っていいのだろうか? どう解釈したらいいのだろうか?とちょっと悩みました。「早く予約しないと、なくなっちゃうよ! 店頭へ急げ!」みたいな感じ?(と、能天気な感じに解釈してみる)
ブルーレイの告知CMに、こんな言葉入れるなんて、すごいな; いいのか?!とさえ思ってしまいました。『キノの旅』の世界観だから許されるのかな?
でも、いいですね、そういう世界観。

上巻(1~4話)、中巻(5~8話)、下巻(9~12話)に分割されているようです。滅びる前に……。

❰おわり❱