夏魚、空を行ってみる

アニメ好きによるアニメ感想、つぶやき、空想など

キノの旅(アニメ/2017年秋版) 第3話『迷惑な国』感想

あの国の案内のおじさんが、「どんな人間でも、ある程度、他人に迷惑をかけながら存在しているものですよ」と、壮大な開き直りとも取れることを言っていたのが印象的。
言われてみれば、確かにその通り。
「誰にも迷惑かけてはいけない」と思い込みすぎると、ちょっとシンドイ。

「地面を歩いているかもしれない蟻を踏み潰したらいけない」と思って躊躇していたら、道を歩けない。「自分の発言が他人にとって嫌な思いをさせるのではないか」と思って躊躇していたら、何も発言できない。
というか、人間、存在自体が、すでにもう“迷惑”な存在。生きていくには、他の生き物を犠牲にして食べていかないと生きていけないわけだし。野菜、穀物、果物、肉、魚、その他もろもろ。それらの命を食べて、生きていっているわけだし。いちいち「迷惑かけてごめんなさい」と毎食、罪悪感を感じながら食べるのは、シンドイ。ま、日本の習慣だと「いただきます」と手を合わせるけど。
それに、オギャーと産まれた時から、周りに“迷惑”かけながら生きていかなければならないし。誰しも赤ん坊の頃は、自分では何もできないから、他の誰かにミルクを飲ませてもらったり、おむつを替えてもらったり、着替えさせてもらったり。そんな日常の世話をしてもらってきたわけで。そういうことが“迷惑をかける”というなら、赤ん坊の頃からずーっと、「生きててごめんなさい」「迷惑かけてすみません」と思いながら生きなきゃならない。
それって、シンドすぎる。
だったら適度に開き直って、危害を加えるとか裏切るとかでなければ、許される範囲内なら、持ちつ持たれつ、ちょっとの“迷惑”をかけつつかけられつつ、存在している、と思っていたほうがいいのかも。と、思ったり。

動く国の登場!

森の中から、豪快に現れた、城塞のような国。すげー。これが国かよ!
その国をヒッチハイクするキノ。ヒッチハイクは万国共通か。それにしても、スケールの大きなヒッチハイクだな。
キノ、3日間滞在ルールを普通に破ってたけど、あの城壁で囲われた国を通り過ぎるかどうか?も考えて、3日以上はかかりそうだと予見したのか。
案内のおじさんの言う『旅をする国』って、いいですね。
宿泊先の客室も、すごくいい感じ。お湯が豊富に出る国も珍しいよう。ふかふかのベッド。清潔なパジャマ。
室内の丸窓、ちょっと東アジアっぽい。丸窓好きー!
『電気消す』も音声か! そんな国、かなり珍しいのでは。 
次の日、髪の毛バクハツしてしまったキノ。お湯やお風呂、ふかふかベッドが久しぶりすぎて、いつもみたいに髪は自然乾燥として寝てしまったか。って、エルメス、言うの遅いよ!
その日も、国の中を見て回るキノとエルメス
鳥みたいなものは、カメラだそう。ドローンみたいな?
子供たちが壁画を描いているところを見学。てか、子供たちが乗ってるゴンドラ高すぎ! 怖いよ! 高所恐怖症には無理!
引率の先生、タブレットも普通に持ってるし。この国では、普及してるのかな。

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通せんぼうの国が!

と、そこへ、警報が。進路先に、別の国があるという。
外交官も兼任の案内のおじさんと共に、大統領もいる部屋へ。てか、普通にエルメスも一緒。
大統領は女性。通りすがりの旅人と面会して会話してるのか、気さくすぎるだろ。
この先で、『通せんぼう』しているという国と交渉するけど、もちろん交渉決裂、『通せんぼう』の国の将軍は、武力攻撃開始。
でも、攻撃されても、びくともしない、この動く国。
「困った人たちだなあ」と、外交官のおじさん、超余裕。「あなたがたの国の田園地帯を通り抜けます」って、勝手に決めてるし。
そして、レーザーで城壁を切る! おいおい、まじか。なんだこの技術力の差は。
城壁を壊して、堂々と通っていく国。
「他の国、他の人々のことを考えないのか!」などと叫ぶ、将軍の言っていることのほうが正しい気がしてきたのだが。
「聞かなかったことにしよう」とキノ。
室内で、優雅に紅茶を飲む、大統領やおじさん。キノもちゃっかりお呼ばれしてます。な、なんだこのギャップは。
しかし、子供たちが描いた壁画を、将軍側の嫌がらせで狙われてしまい。
壁画は守りたいよう。
でも、レーザーでは威力が強すぎるし、狙撃の銃を使える人はこの国にはいないという。国の中は銃社会ではないのは平和でいいかもしれないけど、国民は平和ボケしてる感が。客室の丸窓といい、ハイテクな技術といい、この国って、東アジアのどこぞの小さな島国がモデルか?

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そこで、キノの出番。てか、ここは自分から申し出るのね。やっぱこの回、狙撃銃(フルート)の紹介の回か。
地上の兵士たちのヘルメットをピンポイントで狙い撃ち、飛んできたミサイルも、とっさに撃ち落とし。
どのくらい難しいのか見当もつかないけど、相当難しそう。でも、さらりとやってのけるキノ。すげー、キノ! カッコいい!
無事に壁画を守ることができました。
と、その狙撃の様子が、あの鳥のようなカメラから国の広場に中継されていました。それを見て、ワー!!と喜ぶ国の人たち。てか、防衛関係は全部、他にやってもらって、平和ボケしてる呑気な国民みたい……東アジアのどこぞの小さな島国がモデルというのも皮肉か(穿ち過ぎ?)。

「では、ごきげんよう」と外交官のおじさん、そのまま通過。
実にあっさりと去っていく姿に、思わず笑ってしまった。
そんな、高度な技術を持ちながらも、例えば、ラピュタ(©『天空の城ラピュタ』)のように空中に浮かび、武力で他の国を支配する、ということもせずに、「あくまで平和的に」というスタンスで移動を続ける国に、そんな発想もあるのか!とちょっとビックリ。ちょっと可笑しい。謙虚といえば謙虚?
空中に浮かぶような技術もありそうだけど、地面をズズズズ、とタイヤ移動を続ける国。
『動く国』とか『旅をする国』とかではなく、やはりそこは『迷惑な国』。

そして、無事に、『通せんぼう』の国を通り過ぎたキノ。
その国、通行人から通行料として金品をふんだくっていたらしい。てか、今まで、通行料を取る国、あったっけ? なかなか意地悪な国ですね。どっちが“迷惑な国”なんだか。
キノはどうやら、『森の人』を要求されたよう。『森の人』は、あの優しい国であの人から譲り受けて、今はキノと“旅をしている銃”だしね。てか、キノが『森の人』をとても大事にしてるってことにちょっと泣ける。あの人も喜んでいるのではないかと。

エルメス、「キノがライフル構えているところが壁画になるよ」って、それマズいでしょ。デカい広告塔みたいで、あの動く国の行く先々で、キノの顔バレ、凄腕バレしちゃうでしょ。
それとも、キノ、狙撃の仕事の依頼の広告がわりに使うつもりか。『狙撃の依頼、お引き受けします。宛先はこちらまで。キノ』とか? あの案内のおじさんとも、ちゃっかり名刺交換(と同じようなこと)して、「仕事の依頼が来たら、連絡ください」とか言ってたりして? あのおじさんから、今回のお礼として、連絡用のスマホくらいはもらってたりして?
それはそれで、したたかでいいかも。

うん、やっぱり、したたかに、適度に“迷惑”かけつつ、生きていったほうがいいのかも。なんて。