夏魚、空を行ってみる

アニメ好きによるアニメ感想、つぶやき、空想など

キノの旅(アニメ/2017年秋版) 第2話『コロシアム』感想

いつもより攻撃的仕様となっております。殺伐。
旧作2003年版の『コロシアム』も後から観て、脳内で補足しつつ。
2017年秋版では、キノは「馬車の奥さんに嘘を言われたことを知り、感情で行動して、国に干渉した」という印象。
旧作2003年版では、キノは「馬車の奥さんの代わりに、と気が変わって、国に干渉した」という印象。

あの馬車の若い奥さんが、どうしてキノに嘘を言ったのかは、正直、どっちでもいい。夫を殺されて正気ではなかったかもしれない。
でも、世間でも、“普通”の顔して嘘を言ったり騙したりする輩、ウヨウヨいますからね。大なり小なり。
あの馬車の奥さんがなぜ嘘をついたか、は問題ではないのでは。

問題は「自分がどれくらい、その人のことを信用していたかどうか」だと思う。
自分が気を許していたり信用していた人の言うことを信じて行動した場合、結果的に酷い目に遭った時、自分の精神的ダメージは大きい。
逆に、ちょっと知り合い程度の人の言うことを「ちょっとどうなんだろう」と思いながら行動した場合、結果的に酷い目に遭っても、「あー、そうか、こうなるのか」「こーゆーこと言う奴もいるのか」という感じで、それほど精神的ダメージやショックは受けない。ま、それ以外のダメージはあるけど。

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キノの場合。『キノはどのくらい、馬車の奥さんを信用していたか?』
後から「あれ?」と思ったのが、のちの回想の中で、馬車の奥さんが、キノの肩に手を置いていたこと。キノは、肩に手を置かれるくらい、その奥さんに気を許していた、信用していたのかな、と。用心深いキノが、他人に肩を置かれるのを許すくらいに。
でも、それほどまでに信用していたのに、結果的には、騙されたというか、『あなたも酷い目に遭えばいいわ』的なことを笑顔で言われたわけで。しかも、命に関わるようなことを。
あの奥さんは、キノの戦闘能力がどのくらいか、知らなかったはず。キノが、以前に夫婦に会ったという時に、自分の戦闘能力についてペラペラとしゃべっていたとは思えないし。
その後、キノは、馬車の奥さんの言うことを信じて、あの国に入国してしまい、国の殺し合いのルールを聞かされて、「あの馬車の奥さんに嘘をつかれていた」ことが発覚し。と、いう感じに見えました。

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でも、そこで、騙されて行動した側が、『どれくらい傷ついたか』ということは、他人や世間から見たら、どうでもいいことで。「あの人に言われた通りに行動したら、酷い目に遭った、あの人に裏切られた、傷ついた」と、どれほど言っても、他人から見たら、「それは自己責任だろ」「言われた通りに行動したおまえの責任だろ」で終わり。騙されたほうが悪いだろ、で終わり。
だから、傷ついて、やり場のない怒りなんかはどこへも行く先もなく。自己責任、じこせきにん、ジコセキニン。やりきれねーな、ちくしょー。

殺し合いの国のルール

エルメスは、「こんなことに付き合うの?」「参加するつもり?」とあきれてたけど、もう入国しちゃったから、『戦いに参加しない』という選択肢は、実質、ないんだってば!
なんだかややこしい、よく分からないルールなので整理。
・敵前逃亡は、死刑。
・勝負を拒否すると、一生奴隷にされる。
ということは、一度入国してしまったら、結局、戦いに参加するしかない。死刑か奴隷か、なんて選択肢にないし。
でも、
・降伏を申し出ても、相手が承諾しないと許されない(相手に殺される)。
勝負に参加する者は、市民権が欲しい荒くれ者ばかりなので、結果的には『負ける=殺される』という図式。
結局は、
・戦いに参加して、途中で負けて殺される。
・戦いに参加して、最後まで勝ち続けて、優勝する。
この2択。でも、最後まで勝ち続けるなんて、よっぽど戦闘能力が高くないと普通は無理。
例外として、
・降伏を申し出て、相手に承諾される。
この例は、滅多にないことだそう。キノやシズさんのように『相手の降伏を受理する人』は珍しいよう。キノは基本的に相手に降伏を勧めていたから、初見だと、コロシアムのルールでは、降伏は全面的に認められるのか?という印象を受けるけど、キノやシズさんは特例で、普通は降伏なんて受け入れられずに相手に殺される、という殺伐とした対戦のよう。
何も知らずに入国してしまった旅人は、強制的に戦いに参加させられて、途中で負けて殺される、というのがオチ。あの馬車の奥さんが助かって旅を続けていられたのは、たまたま1回戦の対戦相手が旦那で、旦那に降伏を受け入れられたから(というか、旦那に「きみは逃げるんだ!」などと言われたのかと推測)。でも、その旦那は、次の対戦で負けて殺されてしまい。奥さんは、その国のルールを知っていて、キノに「あなたも訪れるべき」と勧めた。――何も知らないあなたもあの国に行って殺されてしまえばいいわ。

いざ対戦

キノの対戦はサクサク進み。
準決勝で、ラッパ?みたいな、火炎放射器を操るおじさんとの対戦時。キノがおじさんの肩を銃撃し、最初、血が飛んだのか?と思ったけど、赤くなかったので血ではないか。ちょっとは説明がほしかったな。旧作2003年版では、「肩に隠したホースを狙い撃って武器を使えなくさせた」とか言ってた気がするけどな。
おじさんは、「今まで生きるか死ぬかの戦いをしてきた、負けを認めるから殺してくれ」と言うけど、キノは、銃で頭を殴るだけで殺しまではしない。フッ、あなたの思い通りに殺すはずないだろ、生きて苦しみやがれ。
その夜、液体火薬を煮詰めるキノ。てか、指が本当キレイ! つやつや! 指のお手入れ&ネイルしてるみたい。銃を扱うから、指には気を使ってるのか。それとも単に、いつも二輪車移動の時は手袋してるし、料理や家事なんかの水仕事はしないからか。
次の日、決勝戦
「シズと申します」。礼儀正しいな、対戦相手は。
でも、そこそこ強い。
「これ以上やると、死ぬよ?」。腕には相当、自信があるようだな。
でも、こっちだって引き下がるわけにはいかねえんだよ。「最後に1人くらいは派手にぶっ殺してやろうと思ってるんですよ」。そう、この国のルールを作った、あそこにいる王をな。

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そして、勝負はキノに軍配。キノ、すげー。
「負けたよ」と、素直に負けを認めるシズさん。
観衆の殺せコール。この国の市民という観衆、どんだけ血に飢えてんのか。おまえらも全員、死んじまえ。死んで血をすすりやがれ。
キノはシズさんに銃を突きつけ、「あなたの後ろには、誰がいる?」。
王がいますよ。
「かがめ!」と言って銃を発砲するキノ。この一連のシーン、かっこよすぎだろキノ!!!
銃弾は王を撃ち抜き。
ひゃーー!! 王が!! 直接、死んだ王を見せずに(グロすぎるのでね)、両側に、はべらせていた女の人たちに、王の返り血を浴びさせるという見せ方。うまいですね。
キノは、観衆の面前で、「王様は、流れ弾でお亡くなりになった!」、そして新しい国のルールを言い。てか、ここまで声を張るキノって珍しいのでは? こんな超イレギュラーなキノの話が最初のほうの第2話って(以下略)。
「国中で勝負して、最後に勝ち残った1人が王となる」とは言ったけど、『その場で殺し合いをして決めろ』とは言っていない。トランプのババ抜きでもオセロでもチェスでも何でもいいんだぜ? でも、殴り合いの殺し合いを始める観衆の市民たち。
その“市民”はみんな殺し合って死んで、地下で働かされている“奴隷”の人たちが国民となって、ちゃんとした国を作っていければいいのだが。どっちにしろ、王が死んだから、現在の殺し合いの制度は廃止されるだろうな。
シズさん、殺し合う観衆の現状を見て「なんてことだ……」と最初は言ったのかと思ったけど、観直してみたら、「なんていう子だ……」とキノのことを言ったみたい? いえいえ、シズさん、キノはこんなふうに、国に積極的に干渉するような人間ではないんですよ。でも、シズさんにとっては、キノはそんなふうに見えてしまったか。てか、初見だと、キノのことまだよく分からないから、キノってこういう人間なのか?と思ってしまうじゃないか。どうしてこの話が第2話なのか(以下略)。
キノは、呼び寄せていたエルメスと共に、さっさと国を出ていき。こんな国にもう用はないし、後のことは知らねー。
シズさんは、殺し合う観客の中を、王のいた場所へ行き、「お久しぶりですね」。
この王、シズさんの実の父だったか。シズさんが母親似でよかった。中身はどうか分からんが。この際、王の遺体を刀でざくざくと切り分けてはどうか。もう死んでるけど。

その後、湖のほとりにて

はー。
感情で動いてしまった。
そう、湖に映った自分自身。その湖に石ドボン。
鏡に映った自分、その鏡を叩き割るみたいに。
感情で動いてしまったことへの自分への戒め。自己嫌悪。
こんなことするなんて、まだまだ修行が足りんな。
という感じ?
湖に石ドボンのシーンは、すごく好き。キノも無機質ってわけじゃない、人間の心や感情を持ってるんだ、という感じがして。

『かなり前に馬車で旅をする若い夫婦と会った』というけど、キノやエルメスの言う『かなり前』っていつだろう? 普通だと、10年前とかそんな昔の感じがするのだが、キノはまだ10代半ばというから、せいぜい2~3年前ってところか? キノが旅に出た最初の頃に馬車の夫婦とたまたま知り合って、夫婦にすごくやさしくしてもらった経緯があった、とか。
でも、ほんの2~3年前を『かなり前』と言うのか?とツッコミしたいところ。
ま、第1話で、エルメスが「キノの言う『もうちょっと』は信用できない。この間なんて、『もうちょっと』は丸2日だった」とかいうやり取りがあったから、キノやエルメスの言う時間感覚の『かなり前』や『もうちょっと』は、かなりアバウトなのかな。

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そこへ、バギーに乗ったシズさん&陸さんが登場。
シズさんは、キノに、父を殺してくれてありがとう、とお礼を言って頭を下げ。どこまでも礼儀正しいシズさん。
7年前まで、というから何歳くらいだろう? 少なくとも、7年前までの10代半ば~後半くらい?までは、おそらく、王族の一員として、裕福な暮らしをしてきたんだろうな。知識と教養も身に付けていて、剣術も習っていたのかな? 周りからは『次期国王』として、王としての帝王学みたいなのを教わっていたりして?

キノ「復讐なんて、ばかばかしいですね」。これは、キノ自身にも言ったことかな。
あの馬車の奥さんに対する怒りややるせなさを、あの国にぶちまけてきてしまったしな。
あの奥さん、コロシアムの国に行ったのに生きて出てきたキノを見たら驚くだろうな。きっと「あの国へ行って、殺し合いの途中で負けて殺される」と思っているだろうから。今度キノと会ったら、あの奥さんはどう反応するだろうか。いや、あの奥さん、1人で旅を続けるなんてきっと無理だろうから、今頃、山賊とかに襲われて殺されてるだろうな。

そして、陸さん、渋い声でしゃべりました。エルメス、「うそ! 犬がしゃべった!」と驚き。「犬がしゃべってどこが悪い」と、陸さんも応戦。最初からバッチバチなエルメスと陸さんw
でも、キノは陸さんのことが気に入った様子。「なでてもいいですか?」と言ってから、陸さんをなでるキノ。人間に対しては警戒して近づかないけど、犬に対しては、うれしそうな顔のキノ。
それを見たエルメスは、「スケベ犬め!」と、嫉妬?!
と、王冠に気付くキノ。てか、それホントに王冠なのか。トゲトゲしすぎ。「おじいちゃんの形見だから」と持ち出したというシズさん。
「似合わないだろ?」。はい、似合いません。
次の街まで一緒に行かないか?というシズさんのお誘いを、キノは「知らない男の人にホイホイついていかないようにって言われてますしね」とお断り。お師匠さんの教えかな? てか『そろそろ気付けよ』的な?
それでも、「は?」といった感じのシズさんに、陸さんがこっそりと教えました。陸さんは、すぐにキノの性別を見抜いたよう。
別れ際、「じゃあな、スケベ犬」「またな、ポンコツ」と、やっぱりバチバチなエルメスと陸さん。なんか可笑しいw

その後、「陸くん、かわいかったなあ!」と、陸さんを絶賛するキノ。はい、陸さんはかわいい、に異論はありません。
エルメスと気が合いそう」と言われて、「なんで?」「どうやったらそんな結論になるの?」と、静かに怒るエルメスもかわいい。

湖で、あのトゲトゲ王冠をかぶってみせるシズさん。
水面がゆらゆらと揺れたのは、陸さんが湖の水を飲んでいたからか。てか、その水、飲んでもいい水なのか。ちょっと心配。いや、澄んだ湧水っぽいから大丈夫か。
しっぽを振る陸さん、かわいい。
もう陸さんかわいすぎだろ。
陸さあああん!!!

と、シズさん、この初登場時は『凄腕の剣術の、元王子』とのことだったけど、のちのち出てくる時には、死にそうになったり、オチに使われたりすることになります。
けっこう不遇な扱いで、やっぱこのシズさんって、初見の視聴者の視点なのではないかと(以下略)。

と、『以下略』を言い過ぎたかな。
でも、思ったことくらいは言わせてくれ。おっと、殺伐としてしまったな。

『以下略』については、こちらにて:

natsusakana.hatenablog.com